手首の痛み『ドゥケルバン病』の治療

手首の痛み『ドゥケルバン病』3つの治療

腱鞘炎・ドゥケルバン病は症状、進行状況、痛み等により、次の3つの治療法があります。

  • 自然治癒力による保存治療
  • 湿布、服用、注射による薬物治療
  • 手術による根治治療

自然治癒力による保存治療

自然治癒だからといって「何もせずに放ったらかし」にするということではありません。

自然治癒力を引き出して全身に働きかけることが重要です。

  • 安静治療
    初期の腱鞘炎・ドゥケルバン病にとっては「動かさないこと」が一番の治療です。

    特に手首の痛みを感じるときは刺激を与えずに安静にすることが最も大切です。

    また、あえて動かないように固定するという治療も有効です。

    しかし、残念ながら日常生活で手首を全く使わずに生活することは困難です。

    継続的に長時間手首に負担をかけないようにしましょう。

  • 冷感治療
    腫れている、熱があるといった場合は患部を冷やします。
    ここで大事なポイントは、患部をピンポイントで、できるだけ短い時間冷やすということ。患部の周りまで冷やしたり、気持ちがいいからといって長時間冷やすと、かえって悪化することになりかねません。
  • 温感治療
    温めることで血行を改善します。

    これにより老廃物を取り除き、痛みを軽減、解消させます。ぬるま湯に浸かりながら正しい方法でストレッチ、マッサージ等を行うことは大変効果的です。

  • マッサージ
    正しい方法でのマッサージ治療は腱鞘炎・ドゥケルバン病にとって大変有効な治療法です。

    ただし、間違った方法では、かえって悪化させる危険があります。

    整形、整体、各種プログラム等で紹介される治療法をしっかりと理解した上で行いましょう。

  • テーピング
    正しいテーピングは腱鞘炎治療の基本中の基本です。

    是非覚えておいた方が良いでしょう。


湿布、服用、注射による薬物治療

湿布、服用、注射による薬物治療も保存治療の一つです。
症状が軽~中程度の腱鞘炎・ドゥケルバン病で手術までは決心できない方に向いた治療です。

湿布の塗布

湿布には「冷感」「温感」の2種類があります。
手首の痛みや症状によって使い分ける必要があります。

腱鞘炎・ドゥケルバン病は血流を高めて新陳代謝を向上、その結果組織を修復することが治療の王道です。

ですから、基本的には「温感湿布」で患部を温めることが良い治療となります。

冷感湿布を使う場合は
・腫れている
・熱を持っている
このような症状がある場合は冷感湿布を使用します。
しかし冷感湿布の場合はできる限り短期間の使用で止めておくべきでしょう。

腱鞘炎・ドゥケルバン病は手首の酷使による痛みですから、できる限り手首を使わないことが大事です。
いくら湿布を貼ったところで相変わらず手首を使いすぎてしまえば効果はほとんどない、どころか悪化する危険もあります。

手首の痛みを感じたら、できるだけ休めて体の自然治癒力を引き出すようにしましょう。温感湿布がその助けになります。

薬剤の服用

腱鞘炎・ドゥケルバン病に効く治療薬ってあるのでしょうか?

答えは「NO!」そんな薬はありません。

一時的に手首の痛みを軽減する、消炎鎮痛剤だけです。
ですからロキソニンのような薬を服用しながら手首の痛みを抑えつつ、安静を保ち、自然治癒力を高めてゆくしかありません。

薬剤の服用は腱鞘炎・ドゥケルバン病の治療にはなりません。

注射による治療

腱鞘部分に直接ステロイド注射を打つことで腱鞘炎・ドゥケルバン病の症状が劇的に改善するという報告があります。

ただし効果は2~3日間、あるいは数週間で、1回の注射で完全治癒することは珍しいようです。
とはいえ、ステロイドですから副作用の危険性があり、注射の回数も2~3回が限度です。
自然治癒力ではなかなか手首の痛みが治まらない方のための治療ですが、基本的には安静にすることが注射による治療の前提です。


 

手術による治療

ドゥケルバン病の大半は、安静、固定、注射等で回復しますが、保存療法やステロイド注射でも手首の痛みがひかない、といった場合は手術による治療を選択せざるを得ません。

現在の腱鞘炎・ドゥケルバん病の手術は次の2つです。

  • 腱鞘切開手術
  • 内視鏡手術

腱鞘切開手術の概要

  • 【治療内容】
    「ドゥケルバン病」の特徴は腱鞘の肥厚、腱の癒着、損傷です。ですから、その治療は腱鞘切開手術による腱鞘の切開及び、じん帯性腱鞘の一部切除を行います。
  • 【入通院の有無】
    手術時間は30分程度ですから入院の必要はありません。術後は週2~3回の通院治療が必要です。
  • 【費用】
    保険適用で10,000円前後
  • 【予後】
    100%日常生活に復帰できるのは、個人差もありますが3~6ヶ月程度必要です。また、術後の腫れや痛みで辛い思いをする方もいます。

手術の中ではドゥケルバン病は比較的簡単な手術なので、失敗する危険性はほとんどありません。
しかし執刀医の技量によって、その治療効果には大きな差が生まれます。
切り残しのないようにしっかり腱鞘を切れば、根本的な治療となります。
ところが、手術中に神経を損傷したことが原因で、握力や筋力が低下するといった後遺症が出現、手が不自由になったという例もあります。
どんなに簡単な手術でもリスクのない手術はありません。

手術による治療は最終手段と考えておくべきでしょう。


 


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